GAME & WATCH

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『'''GAME&WATCH'''(''ゲームウォッチ'')』とは1980年代前半に任天堂より発売されていた第一世代の携帯型ゲーム機[[#ex1|(1)]]シリーズの総称である。ゲーム機能と時計機能があるため、GAME&WATCHと言う名前がつけられた。
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『'''{{PAGENAME}}'''(''ゲームウォッチ'')』とは、1980年代前半に任天堂より発売されていた第一世代の携帯型ゲーム機[[#ex1|(1)]]シリーズの総称である。
  
ソフトとハードが一体型という意味では[[第一世代据置ゲーム機]]と共通しているが、据置ゲーム機の方は「複数のソフトを切り替えて遊ぶゲーム機」として作られているのに対し、ゲームウォッチは元来サラリーマンの暇つぶし用として開発されたため、あくまでも1ハード1ソフトである。
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ゲーム機能と時計機能があり、その重要性が等価値であるために{{PAGENAME}}と言う名前がつけられている。
  
一般的にゲームウォッチと言った場合、「ゴールド(GOLD)」ないしは「マルチスクリーン(MULTI SCREEN)」の外観を思い浮かべることが多いが、後述の通り種類のシリーズがある。
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ソフトとハードが一体型という意味では[[第一世代据置ゲーム機]]と共通しているが、据置ゲーム機の方は「複数のソフトを切り替えて遊ぶゲーム機」として作られているのに対し、{{PAGENAME}}は元来サラリーマンの暇つぶし用として開発されたため、1ハードに対して1ソフトである。
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一般的にゲームウォッチと言った場合、「ゴールド(GOLD)」ないしは「マルチスクリーン(MULTI SCREEN)」の外観を思い浮かべることが多いが、後述の通りの種類のシリーズがある。
  
 
国内では[[ファミリーコンピュータ]]がブレイクした1985年でシリーズが終了しているが、海外では1991年まで新作が発売されていた。
 
国内では[[ファミリーコンピュータ]]がブレイクした1985年でシリーズが終了しているが、海外では1991年まで新作が発売されていた。
  
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{{PAGENAME}}の開発は、新幹線に乗っていた[[横井 軍平]]が車内で暇そうに電卓で遊んでいるサラリーマンを見て思いついたアイディアを、[[山内 溥]]の車を運転した際に話したことに端を発する。
開発の経緯は、新幹線に乗っていた[[横井 軍平]]が車内で暇そうに電卓で遊んでいるサラリーマンを見て思いついたアイディアを、[[山内 博]]の車を運転した際に話したことに端を発する。
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その話を山内が会合で隣に座ったシャープの社長に話したことから、液晶需要が下がってきていたシャープが開発に参入。NT液晶を使用した電子ゲーム機の誕生となる。
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その話を山内が会合で隣に座ったシャープの社長に話したことから、液晶需要が下がってきていたシャープが開発に参入。NT液晶を使用した時計付き電子ゲーム機の誕生となる。
  
 
==シリーズ==
 
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==関連サイト==
 
==関連サイト==
{{リンク任天堂}}
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*{{リンク任天堂}}
 
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*{{リンクシャープ}}
[http://www.sharp.co.jp/ シャープ株式会社]
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*[http://www.ka2.koalanet.ne.jp/~bros/ はまりブラザーズ] - 全ゲームウォッチの写真と紹介がある。
 
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[http://www.ka2.koalanet.ne.jp/~bros/ はまりブラザーズ] - 全ゲームウォッチの写真と紹介がある。
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[[Category:ハードウェア|けえむうおつち]]
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[[Category:ハードウェア]]

2008年8月16日 (土) 14:53時点における版

GAME & WATCHゲームウォッチ)』とは、1980年代前半に任天堂より発売されていた第一世代の携帯型ゲーム機(1)シリーズの総称である。

目次

概要

ゲーム機能と時計機能があり、その重要性が等価値であるためにGAME & WATCHと言う名前がつけられている。

ソフトとハードが一体型という意味では第一世代据置ゲーム機と共通しているが、据置ゲーム機の方は「複数のソフトを切り替えて遊ぶゲーム機」として作られているのに対し、GAME & WATCHは元来サラリーマンの暇つぶし用として開発されたため、1ハードに対して1ソフトである。

一般的にゲームウォッチと言った場合、「ゴールド(GOLD)」ないしは「マルチスクリーン(MULTI SCREEN)」の外観を思い浮かべることが多いが、後述の通りの種類のシリーズがある。

国内ではファミリーコンピュータがブレイクした1985年でシリーズが終了しているが、海外では1991年まで新作が発売されていた。

GAME & WATCHの開発は、新幹線に乗っていた横井 軍平が車内で暇そうに電卓で遊んでいるサラリーマンを見て思いついたアイディアを、山内 溥の車を運転した際に話したことに端を発する。

その話を山内が会合で隣に座ったシャープの社長に話したことから、液晶需要が下がってきていたシャープが開発に参入。NT液晶を使用した時計付き電子ゲーム機の誕生となる。

シリーズ

シルバー

シルバー(SILVER)とはゲームウォッチで一番最初に発売されたシリーズで、当初はシリーズ名は無かったが、「ゴールド(GOLD)」の発売に伴いシルバーと言うシリーズ名称がつけられた。

ターゲットは前述の通りサラリーマンで、2つか4つの操作ボタンがついており、定価は全て5800円。

発売タイトル
  • (AC-01)BALL(ボール):1980年4月28日発売
  • (FL-02)FLAGMAN(フラッグマン)
1980年6月5日発売 - ゲームボーイギャラリー3漢字そのままDS楽引辞典に収録
  • (MT-03)BARMIN(バーミン)
1980年7月10日発売 - ゲームボーイギャラリー2に収録
  • (RC-04)FIRE(ファイア)
1980年7月31日発売 - ゲームボーイギャラリーに収録
  • (IP-05)JUDGE(ジャッジ):1980年10月4日発売

ゴールド

ゴールド(GOLD)とは1981年に発売されたゲームウオッチの新シリーズで、本体前面色が金色に変更になったほかにも、アラーム機能や、立てかけておくことが出来るスタンド、最高得点の統一、疑似カラー表示などが図られている。

様々な機能が追加されているが、定価はシルバーと同じ5800円。

発売タイトル
  • (MH-06)MANHOLE(マンホール)
1981年1月27日発売 - ゲームボーイギャラリーに収録。また、2001年11月23日〜12月16日の間、トイザらスにてカードeで配布。
  • (HM-07?)HELMET(ヘルメット)
1981年発売 - ゲームボーイギャラリー2に収録
  • (LN-08)LION(ライオン):1981年4月27日発売

ワイドスクリーン

ワイドスクリーン(WIDE SCREEN)は1981年から1982年にかけて、発売されていたゲームウォッチのシリーズである。

当初の大人向けの路線からメインユーザーである小中学生向けに開発がシフトされ、ゲーム性の高まったシリーズとなっている。シリーズ名の通り液晶サイズが従来の1.7倍になっており、価格も200円高い6000円になっている。

発売タイトル
  • (PR-21)PARACHUTE(パラシュート)
1981年6月19日発売 - ゲームボーイギャラリー2に収録
  • (OC-22)OCTOPUS(オクトパス)
1981年7月11日発売 - ゲームボーイギャラリーに収録
  • (PP-23)POPEYE(ポパイ):1981年9月8日発売
  • (FP-24)CHEF(シェフ)
1981年9月8日発売 - ゲームボーイギャラリー2に収録
  • (MC-25)MIKCY MOUSE(ミッキーマウス)
1981年10月9日発売 - 海外版、ゲームボーイギャラリーの収録では版権の関係上(EG-26)EGG(エッグ)となっている。
  • (FR-27)FIRE(ファイア)
1981年12月4日発売 - シルバーシリーズのファイアのリメイク。
  • (TL-28)TURTLE BRIDGE(タートルブリッジ):1982年2月1日発売
  • (ID-29)FIRE ATACK(ファイアアタック):1982年3月26日発売
  • (SP-30)SNOOPY TENNIS(スヌーピーテニス):1982年4月28日発売

マルチスクリーン

マルチスクリーン(MULTI SCREEN)は1982年から1985年にかけて発売されたゲームウォッチのシリーズである。定価は6000円。

マルチスクリーンという名の通り2画面型のゲームウォッチで、後のNINTENDO DSと似た外見をしている。同シリーズでは、家庭用ハードで画期的な方向入力デバイスとなる十字ボタンが初めて搭載され、その後の10年メインの方向入力デバイスであり続けた。

このシリーズで発売されたドンキーコングは、アーケードでの人気から、当時の売り上げランキングで圧倒的な1位を記録した。また、日本で最後に発売されたゲームウォッチは同シリーズのブラックジャックである。

発売タイトル
  • (OP-51)OIL PANIC(オイルパニック)
1982年5月28日発売 - ゲームボーイギャラリーに収録
  • (DK-52)DONKEY KONG(ドンキーコング)
1982年6月3日発売 - ゲームボーイギャラリー2に収録
  • (DM-53)MICKEY&DONALD(ミッキー&ドナルド):1982年11月22日発売
  • (GH-54)GREEN HOUSE(グリーンハウス):1982年12月6日発売
  • (JR-55)DONKEY KONG2(ドンキーコング2)
1983年3月7日発売 - 内容はドンキーコングJR.
  • (MW-56)MARIOBROS(マリオブラザーズ):1983年3月1日発売
  • (PB-59)PINBALL(ピンボール):1983年12月5日発売
  • (BJ-60)BLACK JACK(ブラックジャック)
1985年2月15日発売 - 国内最後のゲームウォッチタイトルである。

ニューワイド

ニューワイド(NEW WIDE)とは、1982年から1983年まで発売されていたゲームウォッチのシリーズである。定価は4800円。

内容としてはワイドスクリーンから変更はないが、このシリーズの型式はマルチスクリーンまでの連番ではなく、101から始まっている。また、最後のゲームウォッチタイトルは、同シリーズで海外のみで発売されている。

  • (DJ-101)DONKEY KONG JR(ドンキーコングJR):1982年10月26日発売
  • (ML-102)MARIO'S CEMENT FACTORY(マリオズ・セメント・ファクトリー):1983年6月16日発売
  • (MH-103)MANHOLE(マンホール)
1983年8月24日発売 - ゴールドシリーズの同名タイトルのリメイク

カラースクリーン

カラースクリーン(COLOR SCREEN)は1983年に発売されたゲームウォッチのシリーズの名称である。

画期的な新機構である、自然光の取り込みによるフルカラー画面を実現し、1画面に10色のカラー表示が可能となっている。動作電源は単二乾電池で、入力デバイスはアーケードのようなスティックを採用している。

様々な新機構を搭載したため、価格は高くなっており、7800円が定価になっている。

発売タイトル
  • (CJ-71)DONKEY KONG JR(ドンキーコングJR):1983年4月28日発売
  • (CM-72)MARIO'S CEMENT FACTORY(マリオズ・セメント・ファクトリー):1983年4月28日発売
  • (SN-73)SNOOPY(スヌーピー):1983年7月5日発売

パノラマスクリーン

パノラマスクリーン(PANORAMA SCREEN)とは、1983年に発売されていたゲームウォッチのシリーズの名称である。

前シリーズであるカラースクリーンの問題点であった「本体の巨大化」、「入力しづらい入力デバイス」、「価格の上昇」と言う欠点を克服したシリーズで、前シリーズ同様にフルカラーの画面を有している。

定価は標準価格である6000円に引き下げられ、仕様電源をボタン電池にすることで、折りたたみ式ながらも携帯できる仕様となっている。

発売タイトル
  • (SN-91)SNOOPY(スヌーピー)
1983年8月30日発売 - カラースクリーンの同名タイトルの移植。
  • (SM-92)POPEYE(ポパイ)
1983年8月30日発売 - 海外でのみ発売されていたカラースクリーンタイトルの移植。
  • (CJ-93)DONKEY KONG JR(ドンキーコングJR)
1983年10月7日発売 - カラースクリーンの同名タイトルの移植。
  • (TB-94)MARIO'S BOMB AWAY(マリオズ・ボン・アウェイ):1983年11月10日発売

スーパーカラー

スーパーカラー(SUPER COLOR)とは1984年に発売されたゲームウォッチのシリーズであるが、前のシリーズであるパノラマスクリーンから遙かに劣化し、5色の疑似カラー表示と、わずか二つのボタンのみの操作という、シルバーにも劣るゲーム性を備えたシリーズ。

しかし、価格が下がったわけでもなく、6000円の定価となっている。

発売タイトル
  • (BU-201)SPITBALL SPARKY(スピットボールスパーキー):1984年2月7日発売
  • (UD-202)CRABGRAB(クラブグラブ):1984年2月21日発売

マイクロVSシステム

マイクロVSシステム(MICRO VS.SYSTEM)とは海外から逆輸入されて発売されたゲームウオッチのシリーズの名称である。定価はゲームウォッチの標準価格である6000円。

本体に収納されている2つのコントローラーのコードを伸ばすことにより、2人対戦が可能となっている。

発売タイトル
  • (BX-301)BOXING(ボクシング):1984年7月31日発売
  • (DK-302)DONKEY KONG3(ドンキーコング3):1984年7月31日発売
  • (HK-303)DONKEY KONG HOCKEY(ドンキーコングホッケー):1984年11月3日発売

関連項目

注釈

  • (1)
後期のものにはデスクトップ型のものも存在する。

関連サイト